2014/12/31

ただの一日

 それはそれとして、お正月位はゆっくりしたいものである。(吉田健一)

 大晦日から正月あけて3日間は、ぼくも休み。というか、休む! ということにしている。今夜は(極貧の我が家としては)年に一度の贅沢をするとき。お寿司と、新鮮な刺身(ブツ盛合せだけれど、高かったお寿司に勝る素晴らしい刺身だ)、年越し蕎麦(今年は大瀧詠一さんの故郷・岩手からきた蕎麦)で、ぼくは日本酒を飲む。前から気になっていた中華街の一石屋酒店で、静岡の地酒を。これがまた吉田健一ふうに言うと「異常に美味しい水」のような酒で、こんなのを年中飲んでいたらやばいことになりそう? で、年内に今年のことをふりかえっておこうというような気に最近のぼくはまったくならず、まー、いろんなことは気が向けば年明けてからふりかえるでしょ? それで忘れるようなことは忘れてよし、ということにしている。光海にとっては、今日も、ただの一日かも。

2014/12/30

外はいい天気

 過去、一度たりとて音楽を制作する側がヒットを作ったことなんてないんだ。作る側はあくまでも“作品”を作ったのであって、“ヒット曲”は聴く人が作った。(大瀧詠一)

 忘れられていた(?)かもしれない「道草の家の自由時間」を更新。ま、つづきは年明けに。ことのはさんも気合いで(?)珍しくブログを更新しています。
 はやいもので、大瀧詠一さんが亡くなって、今日で丸1年。お正月には、「新春放談」を聞き返してみようかな。なんだか、まだお正月になると、大瀧さんの近況が聞けるような気がして。ま、ひとつ。(なんのこっちゃ?)

2014/12/29

個人的であればあるほど…

 素人でもどんどんこういうアーカイブを作ったらいいんじゃないかと思いますよ。すごく個人的であればあるほどおもしろくなるんです。(野上眞宏)

 ちなみに、『レコード・コレクターズ』最新号(2015年1月号)から。
 さて、今日(29日)で珈琲焙煎舎の年内の営業が終了。夜中にメールあり、今年も一年、がんばった店主に心のなかで拍手を送って。来年も美味しい珈琲と、アフリカキカクをよろしくお願いします。
 そしてこちらは今日も昼間は仕事で、夜は横浜での「よむ会」へ。「よむ会」も、よくつづいてる。ぼくはもう止めてもいいんじゃないかと何度も思っているんだけど、いつも「で、次は何にする?」と言われて、え〜と、どうしようか? って(笑)。大瀧詠一さんふうに言うと、「おわるまで、つづきます」って。その大瀧さんが急に亡くなって、明日で一年ですね。はやいなぁ。

2014/12/28

からす号

 こうです。おとうさんたちがつくっているアフリカのあたらしいごうができました。からすごう、です。よんでねー!

2014/12/27

「営み」のために

 今日は朝から夜まで『からすのチーズ』の作者を「支援」する仕事。とはいえ、どちらかがどちらかを一方的に「支援」するなんてことはありえないなー、という気分が最近はますます膨らんできていて。もちつもたれつ、の一日を過ごした。なによりふたりとも体調がイマイチだった。そういうときは休むにかぎる(いちおう「仕事」だと言われているので、体裁を整えるために、いろんな休み方を工夫する)。──とくに最近の自分は「外出」にも「支援」にも「しなければ」という気分にはならず、もっとゆるく、みんなを支える営みをつくることはできないか、と思う。なんかもう「仕事」ということばからも離れ、「営み」と言ってしまっているね。私たちの生きた「営み」をつくっていくための、『からすのチーズ』はその一例にしたいなぁと願う。

2014/12/26

みんなで聴いた。

 それでも少しのことがわかりかけてきた。人はどんな絶望的な情況におち入っても、希望を失わないという発見である。(石牟礼道子)

 今年さいごに顔を出しておこう、と思って、珈琲焙煎舎に寄ったら、『からすのチーズ』の「ぬりえ」に夢中で色を塗っている男性に出会った。その後、アトリエへ。今年さいごの授業をして、今年さいごの語り合いの場を。アトリエでのことは、こんどの『アフリカ』に載せた「ことばのワークショップ」という原稿で、いろいろ書いた。今夜は、『アフリカ』2011年6月号に載っているぼくの「暁雲によせて──追悼・井川拓」を学生のひとりが朗読してくれて、みんなで聴いた。

2014/12/25

初心に戻る日

 だから、このシンプルな歌をささげてる。1歳から92歳までの子どもたちに。昔から言われてきたことば。なんどもかたちを変えて。メリー・クリスマス・トゥー・ユー。(メル・トーメ「ザ・クリスマス・ソング」)

 道草の家では、クリスマスの日(12/25)はキリスト教の祝祭日でも「消費の神」の祝祭日でもなく、ぼくがことのはさんにプロポーズした日ということになっていて、毎年、家でのんびり一緒に過ごすのは(24日ではなく)25日と決まっている。慌ただしい日々から片足を上げて、夫婦で、初心に戻る日、かな。夜は、蒲田のお母さんが焼いてくれたチキンと、ぼくのつくったトマトソースのパスタと、買ってきたケーキを食べて、たくさんのクリスマス・ミュージックを聴きながらゆったり過ごした。
 光海にとっては、はじめてのクリスマス。朝、起きて、枕元に小さな赤い靴が置いてあるのを見つけた彼は、最高の笑顔でそれを手にしていました。よかったねぇ。