2015/07/31

火薬と「わんわん!」の美術展

 目に見える壁は崩せるが、見えない壁を崩すのは難しい。(蔡國強)

 招待券をもらったので、親子三人で久しぶりに横浜美術館へ。開催中の『蔡國強展:帰去来』にすごく興味があって、というのも、ちらしにたくさんの狼が載っていて、光海が「わんわん! わんわん!」って嬉しそうなのだ。絵の具ではなく火薬をつかった絵画、インスタレーション、そしてパフォーマンス(の映像)。期待していた以上の内容で、作品数は少ないのだけれど、ひとつひとつの作品が大きいからね、たっぷり楽しみました。もちろん「わんわん!」の作品もね。

2015/07/30

3枚目の『ナイアガラ・ムーン』

 ああ、ホントだ! 初めて気がついた。(大瀧詠一)

 95年盤と05年盤につづいて3枚目の『ナイアガラ・ムーン』。と言っても、今度はオリジナル『ナイアガラ・ムーン』の音源がひとつも入っていなくて、生前の大瀧詠一さん本人によるリミックスと、ライブ、デモ、というラインナップで、いわば『ナイアガラ・ムーン・レアリティーズ』といった内容で、聴いたことのないものばかりで嬉しいような気もしつつ、ちょっと複雑。ブックレットも少々雑なつくりで(というのも、10年前の『レコード・コレクターズ』のインタビューをそのまま転載してあって)。亡くなったあとは、やはり、こうなるのかなぁと思わずにはいられない。それに比べ、山下達郎さんが中心になって進めた『SONGS』の新バージョンはとてもまっとうで(まだ見ても聴いてもいないけど、出てきている情報から、すでによ〜くわかる)、そのぶん、達郎さんは相変わらず「たたかって」いるのだろう。いろいろ考えさせられる。

2015/07/29

マイマイ計画ブック

 外出支援の帰りに書店に寄ったら、ありました。野島智司さんの『マイマイ計画ブック かたつむり生活入門』。『アフリカ』最新号に書いている「小さなままで、広がるように」の話も出てきてます。これからじっくり読みます。

2015/07/28

夜空を見上げる。

 吉祥寺美術学院では、夏期講習がはじまっていて、ぼくの授業は今日で前期終了。はやいなぁ。来月には、「サンデー・ワークショップ」という新しい企画が控えている。とはいえ、ぼくのやる夏のワークショップ自体は4年目。これから徐々に準備します。

 街のなかにいても、月がきれい。夜空を見上げる。

2015/07/27

たのしい夏バテ

 とにかく暑い。こうも暑いと、何もしたくないね。困ったもんだ。でも、夏の、真っ盛りの時期というのは、そういうもので、だから「夏休み」ってものが生まれたのでしょう? 働く人も、なるだけ涼んで、働いていたら涼めない人は働かないほうが良いのかもヨ。

 暑いなか、ぼくの「外出」がない日。でも、ずっと家にいたのでは、光海がかわいそう。彼を連れ出し、家族三人でお昼を食べに行く。パパとママが食事をしようとしたら、うまい具合に昼寝してくれた、いい子の図。(このあと、起きて、食いしん坊になりました。)

2015/07/26

「西村有」の風、「鈴木理策」の光

 今日は「道草100%支援」で、スマホで調べて、鈴木理策の写真展に惹かれて行ったオペラシティのギャラリーで、たまたま「西村有」という人の絵に出会えた。その画家にかんして、インターネットで調べても、たいして出てこない。でも、とてもいいです。彼なりの「物語」のなかに、吹き抜ける「風」を描く、というようなことをちょっと言ってみます。
 その「西村有」という画家、ギャラリーで少し聞いたところによると、昼間は横浜・関内(近いな)のレストランで働いていて、夕方からアトリエに行き絵を描くのだそう。83年生まれ。自分より少し歳下だ。どんな人だろう。

 もちろん鈴木理策写真展も素晴らしかった。光が居眠りしたり踊り回ったりする(なぁ〜んて、てきとうなことを言いました)海や池や森や滝や etc. の写真は見応えたっぷりです。雪の写真群も今日みたいなクソ暑い日に冷房のきいたギャラリーで観るのにピッタリでした。

2015/07/25

盆踊り

 道草の家がある地域の盆踊りが、この土日、近所の公園で行われている。18時から町内会が出す露店(焼き鳥とかかき氷とか)があり、19時にはそれらをしめてみんなで盆踊りをやる、という祭り。ぼくは朝から夕方まで外出支援の仕事をして、いったん家に戻って、軽く食事をしてから光海を抱いて出かける。光海は生まれて初めての参加だったよね(妻による注:昨年もおんぶされて参加した)

 ぼくが小学生のころ、実家の目の前に公園があって、「六月灯」と呼ばれる鹿児島の地域の祭りがあったけれど、盆踊りではなかったな。ぼくは昔も今もじつは祭りが苦手なのだけれど、それは内緒。ここだけの話にしておきましょう。

2015/07/24

仲間

 しむらまさと君の母が企画した「ルワンダの話を聞く会」に参加してきた。急遽、でしたが、絵本『からすのチーズ』や雑誌『アフリカ』も販売させていただいて、ありがとうございました。
 それより、「ルワンダの話」の話。かつて紛争地となってたくさんの障害者を多くうんだルワンダで、義足、義手を(基本的には)無償でつくりつづけているルワンダ人男性と日本人女性の夫婦と、彼らの団体、活動の話。
 ルワンダ人同士の虐殺、虐待が起こった原因は、植民地政策による間違った教育によって人びとが「民族」に分けられたことなのだそうだ。やられた側も、やった側も、苦しい。報復の連鎖を止めるには「仕返ししないこと」だそうだ。しかし、日本から彼らを支援するというのは、そう簡単ではなさそう。お金があっても現地では買えないものが多いとか(というより、もの自体がない)。そのもの自体を送ろうにも輸送費が高額。さて、頭をひねろうかという感じもするけれど、彼らがほしいのは「人」なのだ。良い仲間と出会い、来てほしいのだ、とぼくは感じた。

2015/07/23

「セイウチと鳥のポストカード」

 あのだらだらした感じと、へんな絵のおかげで、暗いこと、辛いことも、必要以上に意味をもたないというか、ど真ん中を描かずに、そのまわりに散らばっているものたちの話になってる。(高城青「小さい目立たない救いの話にしたかった」〜『アフリカ』第23号/2014年8月)

 珈琲焙煎舎は「鳥たちのその後」展を終えて、本日から通常営業に戻る。けれど、もちろん雑誌『アフリカ』と絵本『からすのチーズ』の販売はつづけます。おまけで、「鳥たちのその後」展のためにつくった高城青による「セイウチと鳥のポストカード」2種類も継続して販売していただくことになりました。各1枚150円。ちょっとかわった暑中見舞いに、近況を知らせるさり気ないお便りに、いかが?

2015/07/22

「なんねー」

 原っぱには何もなかったのだ。けれども、誰のものでもなかった何もない原っぱには、ほかのどこにもないものがあった。きみの自由が。(長田弘)

 とりあえず府中からいろいろ引きあげてきて、まだ何の整理もできないまま、今朝はグッタリして起きてからまた眠らせてもらったりして、午後からは外出支援に出て(凄まじい暑さのなか)、夜になって帰宅して入稿作業1件、その他小さな作業をゴソゴソ終わらせて、今日も1日というのはあっという間だった。
 光海は暑さにも負けず、元気だ。よく動き、よく喋る。鹿児島の言い方で「なんねー」というのがぼくの口からポロッと出たのをすぐに彼は真似して、いまでは何か気に入らないことがあるとすぐ「なんねー」と言う(使い方に少し偏りがあるような気もするが)。自分でも忘れていた故郷のことばを、我が子から教わっている。

2015/07/21

「鳥たちのその後」の先へ

 この10日間、ほんとうにありがとうございました。珈琲焙煎舎と店主はもちろん、お越しくださった全ての皆さまに心から感謝。『からすのチーズ』の著者・しむらまさと君と、彼にとって最大の理解者であり、私にとっていつも心強い身方でいてくれる「母」や、たくさんのサポーターにも。そして、雑誌『アフリカ』の愛読者の皆さまと、各地に散らばっているアフリカキカクの大切な仲間たちにも。
 珈琲焙煎舎では、光海(息子)が生まれる前、ことのはさん(妻)の妊娠がわかった直後の「道草珈琲カフェ with OYATSUYA SUN」&「『アフリカ』の切り絵展」(2013年7月)以来、2年ぶりの企画モノでしたが、この間の活動が(すご〜く地味だったとは思うけれど)実りあるものだった、と心から感じられる10日間になりました。いい時間でした。
 いろんなこと、また追々書きます。ひとまずご報告とお礼まで。

2015/07/20

で、この夕陽。

 私はいつでも暗中模索だし、おかげで一寸先は光のような気がしている。(長谷川四郎)

 今日は、しむらまさと画伯の「支援」で彼の行きつけのプールに連れて行ってもらった。自転車で。道の行き方にも何か彼なりのルールがあり、入場券は「こども」がいいのだといちおう抗議したり、不安になると謝らなければ気がすまなかったり、いちいち面倒くさいのだが、自転車をこぎながら鼻唄をうたう彼の姿を見ていると、少しは見習ったらどうだ、という気もしないではないのだった。で、この夕陽。帰宅時に線路を渡ろうとしたときに。彼はそんなものには興味ないよという感じだったけれど、ちゃんと(ぼくが夕陽を眺めるのを)待っていてくれた。

 珈琲焙煎舎での、しむらまさと&アフリカキカク「鳥たちのその後」展、いよいよ明日(21日)まで、です。ぼくはラスト数時間の、17時前後には会場入りする予定です。

2015/07/19

「奇跡」の上塗り

 私は、このような個人的な、小さなメディアを、みんなもつといいよ、と思ってる。(『アフリカ』最新号の編集後記から)

 昨日、「奇跡のように思えてくる」と書いたが、妻は今回の『アフリカ』を見て、「よく出来たね。奇跡だね」と言っていた。ぼくからすると「何言ってんの。予定通りじゃん」ってことなんだけど、それを高城青に話したら「たしかに。奇跡の予定通りやね」と。それを言うなら、予定通りの奇跡かな。まぁいいか。とにかく、いまのぼく=編集者の状況(仕事や生活の)で、これだけのものを一冊つくるのは不可能なのではないか、という見方なのだけれど、常に少し上を目指すくらいが良いんだよぉ。
 「鳥たちのその後」展(@珈琲焙煎舎)は、本日も含めて残り3日(21日までやります)。『アフリカ』を一冊仕上げるだけでも「奇跡」と言われているのに展示の企画・準備までやったんだな。ささやかな「奇跡」の展示をぜひどうぞ。

2015/07/18

「ぐわぎゃわーん」

 私は自分のフィクションやエッセイの中に入って来ない多くのことに熱いこだわりをもつ。(スーザン・ソンタグ)

 光海が「ちーず、ちーずー」とさかんに言っているので、「いいきぶーん!」と言うと、「ぐわぎゃわーん」(というような奇声をあげてニッコリする。)(どうして「ちーず」で「いいきぶん」なのかは絵本『からすのチーズ』を読んでないとわからないか。)

 たまに夜、家で少しのんびり過ごせる時間があるときなんかに、自分がこれまで後にしてきた時間と場所を、いろいろ思い出すことがある。ぼくは幼いころから(集団のなかにいると)「一匹狼」のようだった。30代に入ってからは、それが「風来坊」のようになり。よくここまで生きてこられたな、というような気もする。そうすると、いまここに自分がいて、光海に出会えていることが、何だかとんでもない奇跡のように思えてくる。

2015/07/17

流れ落ちる雨の絵

 新幹線の売り子の一日の移動距離をぼんやりと考えていた(犬飼愛生「時速300キロ、揺れる」)

 「鳥たちのその後」展で、今回、販売しているもののうち、今日は犬飼愛生詩集『なにがそんなに悲しいの』(ジェットシティ・パブリッシング)と、高城青が今回はじめて制作したポストカードをご紹介しています。TwitterFacebookページにアップしたので、そちらをご覧ください。
 昨夜はアトリエの授業で、夏休み前の最後の日。ぼくの授業は月末に延長戦があり、来月には新しい試み──サンデー・ワークショップがあるので、休みという気はしませんが…
 台風の影響で雨と風が強かった。今日は少し落ち着くという予報が出ている。これは妻子が最近、描いている絵からお気に入りの絵(写真・下)。右上から左下にむけて、ビュッ、ビュッと流れ落ちる雨を光海が描いた。

2015/07/16

『アフリカ』表紙の切り絵たち

 台風が近づいているらしくて、雨の日になりそうな水曜日。「鳥たちのその後」展(@珈琲焙煎舎)は昨日のお休みを挟んで、後半の6日間がはじまる(予定より1日延長して21日までやります)。お越しになる方は、足下にお気をつけて。美味しい珈琲と共にお待ちしてます。珈琲苦手な方は見るだけでも構いませんが、珈琲焙煎舎がきっかけで珈琲好きになる方を何人も知ってます、ちょっと飲んでみようかな? と思われたら店主に相談してみてくださいね。

 雑誌『アフリカ』の表紙を飾っている切り絵も、今回、2年ぶりの展示をしています。いわゆる“切り絵作家”の作品とは、ちょっと違うかも。芸の細かさを見せるよりも、構図の大胆さとか、線のニュアンスとか、台紙に貼り付けたときの浮き出すような感触とか、そういう“味”をお楽しみください。

2015/07/15

一隅の想い

 デモとは何か。それは、もはや暴力に訴えかけなければ統制できないほどの群衆が街中に出現することである。その出現そのものが「いつまでも従っていると思うなよ」というメッセージである。だから、デモに参加する人が高い意識を持っている必要などない。(國分功一郎)

 国会の特別委員会で「戦争法案」と呼ばれる法案が強行採決された日、ぼくは光海の相手をしながらネット中継を見ていた。怒号が飛び交った時間帯には、お昼ご飯を食べようとしていた。昼から外出支援の仕事に出て、帰宅してから、ツイッターで、國分功一郎さんの「パリのデモから考える」という文章がたくさん読まれていて、ぼくも読んだ。

2015/07/14

貴重な栄養源

 珈琲焙煎舎での「鳥たちのその後」展は、今日で早くも3日目。明日(7/15)水曜日は期間中唯一のお休みで、その後、20日までつづく。けれど、諸般の事情で21日まで見られます(ヤヤコシイ言い方になってしまってスミマセン)。
 今回の展示で、これまでと大きく違う点はイロイロありますが、ひとつは、グッズ販売がたくさんあるということ。これまで全くと言っていいほどなかったことを思うと、企画した自分も呆れるほど、多彩。
 『からすのチーズ』の初回限定スペシャル・セットのためにつくったグッズと「ぬりえ&原画集」の単体売り(売り切れご免)は「在庫一掃セール」か? と驚きはしないとしても、新しくつくった高城青のポストカードあり、犬飼愛生の以前の詩集あり、今回はじめて『アフリカ』に書いてくれた野島智司さんのマイマイ計画グッズあり──とくに目をひくのはナゾのかたつむりで、野島さん曰く「かたつむりは鳥たちの貴重な栄養源」とのこと。そんな感じで、じつは関連づけてやっているのが可笑しい。

2015/07/13

思う存分

 というわけで「鳥たちのその後」展が無事にはじまり、一夜明け、自分に1日だけどうしても必要だと思う休息日。午前中には、体調を崩している光海をぼくが病院に連れて行くことにしていたが、あまりの暑さと陽射しに、夕方に変更。今年初の冷房をいれて、涼しい部屋で昼ご飯を食べたら、パパ(ぼく)から眠くなり、やがて光海も眠り、ふたりでぐっすり昼寝ができた。病院では「ただの風邪ですね」と言われて、ホッと一安心。帰宅して晩ご飯を食べて、また眠る。思う存分、休む日。

2015/07/12

夏の宴、鳥たちと

 本日、珈琲焙煎舎へお越しくださった皆さま、ありがとうございました! 行けなかったけれど気にしてたー、という皆さまも同じくありがとうございました。
 名前のとおり「スペシャルにノンビリ」で、「カフェ」というにはあまりにもささやかな内容でしたが、気は心、で楽しんでいただけたら良かったなー。と思っております。
 詳しい内容は、今日は疲れましたので、明日、ゆっくりお知らせしたいと思います。写真もイロイロまじえて。今回、自分でも(自分のことを)アホかと思うくらい盛りだくさんにしたので、ま、何かひとつにひっかかってもらえたら、という気持ちで。
 写真は閉店後、〆の仕事の前に… 店主と乾杯をしたときの1枚。「カフェ」にもうひと工夫できないかな〜というぼくの話にすぐに応えて、メニューふたつ準備してくれたわが妻に感謝を。家庭の味です。美味しかった!

2015/07/11

盛りだくさん+ノンビリ

 心を伝えようとする心が、言葉を産んだ。しかし心が通らねば、言葉は通らない。(野口晴哉)

 『アフリカ』最新号ができた。ぎりぎり明日の「鳥たちのその後」展に間に合わせてもらった、というわけ。トロピカル?
 明日は予定通り、珈琲焙煎舎でしむらまさと君と一緒に「スペシャルにノンビリしたカフェ」をやります。展示は、明日の昼前にはじめて、開店直後は“きまって”ないかもしれません。ささやかなカフェ・メニューは、道草の家のジンジャエール、うめのき園の焼き菓子、みかんの寒天ゼリーを仕込みました。物販もいろいろあります。先日も触れたグッズの他、『からすのチーズ』の初回限定版でセットにしていたバッジや、ポストカードや、『ぬりえ&原画集』も、売り切れご免で販売します。
 でも、とにかくノンビリ過ごす、というのが、メイン・アクト。お越しになる予定の方は、なるだけノンビリお越しくださいね。

2015/07/10

「マイマイ計画」をご紹介します。

 にぎやかにワイワイ遊ぶ場合が多いが、そこから外れて、1人で何かに夢中になっているような子もいる。(野島智司「小さなままで、広がるように」)

 「鳥たちのその後」展の初日まで、あと2日。今回は、福岡県糸島市から、写真の、この「ナゾマイマイ」さんも参加してくれます(販売します)。これはマイマイ計画さんのグッズで、じつはぼくの仕事部屋の窓際にいつもいるんです。
 「マイマイ計画」は野島智司さんの個人プロジェクトで、彼はネイチャー・ライターとしての執筆や、身近な自然をめぐるワークショップ、近所の子どもたちが学校帰りに立ち寄れる「こうもりあそびば」など、興味深い活動をいろいろ展開中。数年前に、Twitterを通して知り合いました。こんどの、『アフリカ』最新号は、野島さんの短いエッセイからはじまっています。「小さなままで、広がるように」というの、タイトルから、もうすでに、何だか良いでしょう?

2015/07/09

ごく普通の生活者として

 いま、アフリカキカクのリニューアル・サイトをつくっているので、いろんなことを思い出す(少し誌面が読めるような工夫を検討中、販売方法についても再検討中)。
 ある人は、『アフリカ』のことを、ごく普通の生活者が書いている貴重な雑誌だというふうに言ってくれているんだけど、それでぼくがまず思い浮かべるのは、高城青。普通の生活者然としている点で、彼女の右に出る者はいない(?)ような気がする。じつはぼくは、そういう人が世の中で一番偉いという気がしているんだな。
 最近は、アフリカキカクのロゴをつくってもらったり、舞台裏の仕事もいろいろしてもらってる。『アフリカ』最新号には、残念ながら書いて(描いても)いないんだけど、「鳥たちのその後」展では、新作イラストの展示をするのと、初めてつくったポストカードを販売します。「こんなん誰が買うの?」なんて本人は言ってましたけど、けっこう味がある。会場の珈琲焙煎舎では『アフリカ』のバックナンバーも販売していて、閲覧もできますから、青さんの漫画、ぜひ読んでみてください。

2015/07/08

作戦会議

 今夜は、支援の仕事のあと、大田区に居残って「鳥たち」との作戦会議を行った。彼らはいつ会っても陽気そうで、久しぶりに会った画伯も元気そうで、食欲旺盛で、画伯の母はよく喋って、いいね、その調子。というわけで、彼ら「鳥たち」が、もうすぐ府中に飛んでゆきます。今回は小さな絵が中心ですけど、「鳥たちと」終了後に仕上がった新作あり、初期作品あり、で、コンパクトながら見応えありそうです。
 しむらまさと&アフリカキカク「鳥たちのその後」展、いよいよ、4日後から。

2015/07/07

呑気な七夕

 七夕だというので、道草の家の玄関に、ここのところず〜っとあった笹の枝に短冊をぶら下げる。ぶら下げる前に「何か書こう」というので(そりゃそうか)、いろいろ考えたのだけど、我々夫婦からは派手な願い事など出てきそうもなく、「温泉旅行に行けますように」とか、「平和な卒乳ができますように」とか、「今週末、台風がきませんように」(用事があるから)とか、そんなのばっかり(笑)。ぼくは「呑気に暮らせますように」と書こうとしたけど、当たり前すぎて書くのを止めてしまった。でも、呑気なのはすごく重要なので、心のなかで願うだけ願っておこう。

 明日からはこの場をつかって、「鳥たちのその後」にかんする、いろんな情報を小出しでご紹介していこうかな。

2015/07/06

「とりあえず」の力

 競争しない。自分で走るだけ。(中村好文)

 ようやく『アフリカ』最新号を印刷・製本所に入稿。あとは納品を待つだけ。だけ? というより、これから、その後の準備をする。その後、と言えば、珈琲焙煎舎での「鳥たちのその後」展まで、あと1週間を切っている。はやいなぁ。ぼくは感心してる場合じゃない。いま、せっせ、せっせと準備してます。

 さて、いつも通り、『アフリカ』最新号の目次情報をアップしました! ですが、「いつも通り」じゃないんです。こちらをご覧ください。細かいところはまだ制作途中で、バックナンバーなどのデータ移行も、まだまだこれから。でも、とりあえず。その「とりあえず」が大きいんだ。自分にとっては。

2015/07/05

雨も、悪くない。

 ヒントはそこらじゅうに、ある。(山本ふみこ)

 風邪気味と寝不足でフラフラしながら「外出支援」に出る。今日の支援は完全に(支援者=自分に)お任せというパターンで、雨が降っている。さて、どうしよう。と考えて、久しぶりに江古田まで足をのばした。3月末に「鳥たちと」が終わった日以来だ。
 まずはそのとき(行きたかったけれど)行けなかった中庭ノ空へ。こちらはいつ以来か忘れるくらい前に来てから、ご無沙汰してます、と顔を出して、たまたま(雨だし)他のお客さんがいなかったのでゆっくりお話できた。
 そのあと、もちろんヴィエイユにも顔を出して。そちらは春以来、数ヶ月ぶりに。
 ただそれだけ。とくに何か用事があったわけではないのだけれど、何だか良い時間だった。一緒にいた彼も、ずっと気分良さそうにしていて。雨も、悪くない。ありがとうございました!(また行きます。)

2015/07/04

小さなきっかけ

 大事なのは、ただ読むことではなく、くり返し読むことです。(ボルヘス)

 雨がつづいている。最近はぼくが吉祥寺(のアトリエに授業をし)に行く日はいつも雨で、今週も雨。アトリエでは、制作に悩む女子学生が「頭」と「身体」とか「意識」と「無意識」といった話をしていいかな? 一回の授業でやるにはちょっと壮大すぎるかもしれないけど… と、結局、遅くまでそんな話をしていた。
 市川のスタジオplus+での「ことばのワークショップ」もつづけている。それも早いもので、開始してから、もうすぐ一年になる。今日やったのは、大阪吃音教室でやっていた「インタビュー・ゲーム」の応用形(というのは、まったくそのままではないから)。昨年・秋から参加してくれている若者の対話の相手として、ぼくも参加して、彼の話をその場で即興的に文章にして渡せた。それがたとえば彼の行き詰まっていることの、直接の打開策にはならなくても、何かの小さなきっかけになればいい。

2015/07/03

「言葉が芽吹く時」

 さて、7月です。6月はまったくブログを書く暇もなく、もうひとつの「道草の家の自由時間」はどうなったんだ? とか、言いだせばきりがないですが(きりはありそうですかね)今月は遅らせていた『アフリカ』最新号の完成と、珈琲焙煎舎での、しむらまさと&アフリカキカク「鳥たちのその後」展があるので、いろいろ書きます。

 光海はこのとおり。元気です。パパ(自分)は彼に小玉スイカを買ってあげたくて、持って帰ったら、スイカが大好物になって。スイカを見せると「うぉ〜!」って盛り上がる。そろそろ別の果物も紹介しようという話になってる。いろんなことばを話すようにもなっていて、そのあたりのことは、芦原陽子(妻)が『アフリカ』最新号に「言葉が芽吹く時」というエッセイで書いているので、ぜひ買って読んでみてください。『アフリカ』最新号って何? という方へは、また今月、ここでイロイロ書きますから気になったら見てネ。