アトリエでの授業。今週は、学生たちが行ってきた絵描き旅の報告を聞き、「今週の名著・下窪セレクション」でアンダスン『ワインズバーグ・オハイオ』の紹介と、メインはKさんが選んできた藤原新也「生残り戦士の描いた朽ちはてる前のパン」を「細かく読む」というの。
藤原さんの今日読んだ文章はちょっと気取りすぎで3.11のあとに行った写真展で感じたような凄みは全く感じられなかった。ぼやけていて、若気の至りのような文章。とはいえたくさんのことを「考えている人」の文章だと思った。全然バカにしてないです。もっといろんな話ができた。
来週はなんと、島村利正「奈良登大路町」を読む。学生たちが自ら動かないと、ぼくのセレクションになる。10年以上前、20代半ばのぼくが夢中になって読んだものを、急に思い出して。久しぶりに読んでいるが、いつ読んでも鮮やか。「奈良登大路町」は古美術写真や美術写真の出版を行なっていた飛鳥園の小川晴暘さんと、飛鳥園を訪ねてきたアメリカ人ラングストン・ウォーナーさんとの出会いを描いた短篇。つづきはまた来週。
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