メイシーは、湾岸戦争への向きあい方や、ワークショップを通じて、一人ひとりの人間と世界中のできごとが深くつながっていることを実感させてくれた。しかも、自分自身の存在の根っこを探っていく精神世界と、社会の現実に関わっていく社会変革の道を、一つのものとしていたことに感銘を受けた。(中野民夫「ワークショプ」)
自分の内側へ向かうベクトルと、外側へ向かうベクトルがある。内側へ向かうほうが疎かになっていると、人は〈元気〉をなくす。しかし、そればっかりでは、社会ではやってゆけない。そのバランスが崩れた状態を、仮に、〈障害〉と呼んでみよう。──ぼくのワークショップでは、内側へ向かうベクトルを大切にする。いまは普段、そちらのほうが大切にされていないと感じるからだ。でも、もちろん人が集う場だ。外側へ向かうベクトルは自然と生まれる。自分が自分と出会うというのが困難な時代を生きているような気がしている。ぼくも、たまに見失う。何度でも再会する。
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