見なれたそんな場所がいつもと少し違うように思いました。見直す気持ちになりました。あの人たちの〈不在〉が際立っているからでしょうか。(小川国夫『弱い神』)
太平洋戦争の、終戦の日。4年前のいまごろ、渋谷の映画館・アップリンクでは『デルタ 小川国夫原作オムニバス』が公開中で、8月15日には、ぼくも上映後のささやかなトーク・ゲストに立った。そのときに、前のほうの席でぼくの話を聞きながらケラケラ笑っている男性がいて、その夜、出会った。彼はその7ヶ月後に急に(強烈な印象を残したまま)亡くなって。その後、死者に導かれるような展開がいろいろとあったのだ。今夜は、彼が生前、親しくしていた──いまは、ぼくが代わりに(?)通っているアトリエで、毎年・夏恒例の「作文セッション」をやります。
4年前にぼくがつくった小冊子のタイトルは、『海のように、光のように満ち』。小川国夫の何かのエッセイのなかにあります。なぁんて。
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